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脳の血流を良くする「ウォーキングとストレッチ」
勉強に打ち込むあまり、全く体を動かしていない受験生も多いかもしれません。
勉強のちょっとした合間に体を動かし、体と脳をリフレッシュさせましょう。
ウォーキングの専門家の佐々木 千紘さんにお話を伺いました。
運動不足は体に悪いことは誰でも知っているでしょう。しかし、運動をすることで、逆に集中力が高まることはあまり知られていないかもしれません。脳を活性化させるには、同じリズムで行う「リズム運動」や有酸素運動が効果的だとさまざまな研究から明らかになっています。
ウォーキングは、その両方を兼ねています。勉強の合間に30分ほど時間を作ってウォーキングをしてみてはいかがでしょうか。外の空気を吸って、景色を楽しむことも脳のリフレッシュになるでしょう。
「図1」のように、背筋を伸ばして股関節を動かして脚を出すように心がけます。目線を10mほど先の2階の窓を見るくらいを目安にすると、良い姿勢をキープしやすいでしょう。手も足も後ろに伸ばすことを意識してください。
ウォーキングのために外出する時間も惜しいという方には、部屋の中でできるストレッチをお勧めします。
勉強に集中すればするほど、前のめりの姿勢になってしまいます。肩周りがこわばり、それが原因で肩こりや頭痛に悩まされることも少なくありません。これには、「図2」のように肩に両手を当てての肩回しが有効。肘ではなく肩甲骨を動かすことで、こわばった肩周りほぐしていきます。猫背や首のコリが気になったら、ゆっくりとしたストレッチが有効。首は上に伸ばしながら頭を前後左右に倒すとより効果的です。両手を上に伸ばし体を横に倒す「体側伸ばし」は、30秒以上左右1回ずつ行いましょう。
手のひらは握った形に固まりやすいので、パーの形に伸ばすと腕の疲れ予防になります。
座りっぱなしの姿勢は、血流も滞り、脳ばかりか体全体にもよくありません。30分ごとに立ち上がるだけでも違います。トイレに行く、キッチンにコーヒーを取りに行くという動きだけでもいいのですが、爪先立ちが効果的です。
「図3」のように椅子の背などにつかまり、爪先立ちをして戻すという上下運動は、下肢に溜まった血液が循環し始め、脳の血流にも影響があります。10回程度行うと良いでしょう。
理学療法士
一般社団法人ウォーキングヘルス協会代表理事
首都大学東京(現都立大学)理学療法学科卒業。理学療法士として総合病院のリハビリテーション科に勤務後、医薬品の開発や美容関連の仕事にも従事。病気予防の大切さを感じ、学生時代から続けていた歩行分析の勉強を再開し、2018年に美容整体サロンBody Arrange、2019年に一般社団法人ウォーキングヘルス協会を設立。
こちらの記事掲載冊子は「ForMマガジン 03」です。
※2023年11月時点の取材内容
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