
【東邦大学】大学創立100周年を迎えて…変化と多様性を捉え、学生第一の育成を

大学院医学研究科 内科学講座循環器内科学分野 教授
医学部 内科学講座循環器内科学分野 教授
※肩書は2024年12月取材時
学生一人ひとりの長所を
見つけて伸ばす指導
1925年(大正14年)に帝国女子医学専門学校として開校した東邦大学は、旧制東邦医科大学を経て、現在の東邦大学医学部として、2025年に「大学創立100周年」を迎えます。
医学部長の池田隆徳教授は「学生を指導するときは、一人ひとりをよく見て、まず長所を見つけて伸ばし、可能性を拡げるように心がけています。そうすることで短所だった点も伸びていくのです」と話します。
池田教授は受験生当時、実は医学部が第一志望ではなかったと言います。海外志向が強く、海外で働ける職に就きたいと理学部、工学部、医学部、経済学部と異なる学部を受験。すべてに合格し、父と祖母の勧めで東邦大学医学部へ。しかし1、2年次は医学になかなか興味を持てず、臨床科目の授業になってから医学が面白くなり俄然やる気も出てきたと振り返ります。
「きっかけは授業での先生の体験談でした。臨床での経験を失敗談も含めてたくさん聞かせてもらいました。どのエピソードも興味深いお話で自分のめざす医師像を徐々に形にしていくことができました」
それからは率先してスキー合宿と称して勉強合宿を企画したり、試験対策のまとめノートを作成して皆に配布したり、同級生の先生役となってリーダーシップを発揮。医師国家試験も『皆で一緒に突破しよう!』と協力し合ったと言います。


特長あるカリキュラムで
“人間”を育む
東邦大学医学部では現在、教職員が一丸となり魅力的な教育で学生が率先して勉学に取り組める環境を整えています。そのひとつが6年間一貫して展開される「全人的医療人教育」です。自ら問題を見つけて解決する能力、社会・医療における倫理的問題を抽出し適切に対応する能力、周囲との協調性とコミュニケーション力、プロフェッショナルな医療人としての公益性・道徳性・専門性を、多彩な科目から修得します。
小グループ制の課題解決型の「PBLチュートリアル」授業を数多く実施し、学生主体で課題解決へのアプローチに取り組んでいる点も特長のひとつです。
「小グループですから、話すのが不得意な学生もコミュニケーションが取りやすく、双方向の信頼関係を築くことができ、一人ひとりが成長を実感しながら学びを進めることができます」
さらに FT(フレキシブル・タイム)の活用も推進しており、医学的知識の修得をはじめ、学生が広く興味の領域を拡げて自主学修に取り組む時間を設けています。
「私もそうでしたが、やはり自分で目覚めて取り組むことが大きな原動力になります。将来まで続く成長、人間性を磨くことにつながります」
例えば、「医学論文」では2年次からテーマ設定をはじめ、学生はフレキシブルに時間を使いながら、教員とマンツーマンで研究、論文作成まで取り組みます。卒業の必須科目に設定されており、自主学修を積極的に取り入れた教育カリキュラムでより良き臨床医の育成を実践しています。
英語教育に注力、
医師が活躍する領域は、ますます拡がる
英語教育においても力を入れています。入試時から英語配点が高いのも特長で、学部では1年次から4年次を通して医学英語の修得に努めています。6年次の「選択制臨床実習」でも海外実習を取り入れ、欧米に限らずアジアの協定大学での海外実習も積極的に推進しています。
海外への研究留学やJICA(国際協力機構)での顧問医を長く務めた池田教授は「日本だけでなく、海外の医療に目を向けることはとても大切です。JICAの活動では日本とは全く異なる医療環境を数多く見てきました。日本ならば助かる命も、途上国では助からない場合も多い。改めて医療の尊さを実感するとともに、医師の活躍できるフィールドの広さを知りました。受験生の皆さんもぜひ世界を見て可能性を拡げてほしい」と強調します。
その他に入学時の面接試験では、「MMI(Multiple Mini Interview)面接」を採用しています。これは、従来の面接とは異なり、受験生は複数のステーション(面接室)を回り、各ステーションの面接官と与えられたテーマに関して、対話を行います。
「我々が見たいのは人間です。知識もさることながら、あらゆる観点から受験生の考え方を深く知ることができます。やはり医療の真ん中には“人間”がありますから」
東邦大学では建学の精神である「自然・生命・人間」を基に次の100年に向けて、「スチューデントファースト」をスローガンに学生一人ひとりの長所を伸ばし、広く社会で活躍できる豊かな人間性と知識・技能に満ちた医師の育成をめざしています。
Profile
池田 隆徳(Ikeda Takanori)
いけだ たかのり
東邦大学
大学院医学研究科長/医学部長
大学院医学研究科 内科学講座循環器内科学分野 教授
医学部 内科学講座循環器内科学分野 教授
掲載冊子
こちらの記事掲載冊子は「ForMマガジン 04」です。
※2024年12月時点の取材内容
掲載冊子をお求めの方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
数に限りがございますので、在庫状況によりご希望に添えないことがございます。
あらかじめご了承ください。