ダビンチSP体験付き 報道関係者様向け個別説明会実施
現在、ロボット支援手術は全国で広がりを見せているものの、その大半は「ダビンチXi」など従来型の多孔式(複数の切開)の手術です。それに対して「ダビンチSP」は、単一の小さな切開で手術が可能な最新機種でありながら、一般の認知度は極めて低いのが現状です。ロボット支援手術については知っていても、患者さんからは 「違いが分からない」「そんな選択肢があるとは知らなかった」という声も少なくありません。従来の機器で十分先進的な治療――という認識の方が殆どと言えます。済生会横浜市東部病院(以下、当院)では、2024年10月にダビンチSPを神奈川県内で初めて導入し、これまでに手術症例数××例に到達いたしました。そこで本リリースでは、ダビンチSPの医療的意義と社会的インパクト、普及に向けた課題と展望を広く知っていただきたく、取材やご紹介のご検討をお願い申し上げます。
医療現場で起きている事
• ダビンチSPの存在を知らずに「従来のロボット手術」で十分と判断し、より身体にやさしい選択肢を逃すケース。
• 整容面や回復期間の違いが説明されず、若年層や働く世代にとって本来有益な術式が届いていない。
• クリニック等からの紹介がXiベースで固定化され、新しい選択肢が紹介側の医師にも認知されていない。
医師が解説その1 ダビンチSPとは
済生会横浜市東部病院 ロボット手術センター長
石田 勝医師
ロボット支援手術や尿路性がんの診断と治療を専門とし、泌尿器科部長と前立腺治療センター長も務める。ダビンチSPの優位性について認知不足=医療格差の一因という視点でロボット手術の啓発活動にも積極的に取り組む。
ダビンチSPとは、米国Intuitive Surgical社が開発した手術支援ロボット「ダビンチ」シリーズの最新モデルで、SPは「Single Port」の略です。手術機器を動かすロボット本体、術者がロボットを操作するためのコンソール、術野を映像化するビデオシステムから構成されています(上図参照)。従来の「ロボット」は複数の切開部位からロボットアームを挿入していましたが、ダビンチSPは1本のアームに内蔵されたカメラと鉗子がアクセスポートを経て最小1か所の切開部位から体腔内に入り手術をします。
ダビンチSPの特徴
・ひとつの小さな切開からすべての手術器具が挿入される「単孔式」ロボット手術
・ロボットアーム3本+高性能カメラを1本のアームに内蔵
・主に泌尿器科、呼吸器外科、婦人科、消化器外科領域などで導入が進んでいる
メリット
・創口が小さいことで術後の痛みや回復期間が短縮
・美容面でも配慮され、患者満足度が高い
・医師側も自由度の高い操作が可能で繊細な手技に向く
デメリット
・対応できる症例や臓器にまだ制限がある
・操作技術の習熟が必要で、導入施設が限られている
・全国的にまだ普及が進んでいない(認知度が低い)
医師が解説その2 ダビンチSPと従来機(ダビンチXi)の比較
ロボット支援手術の分野で広く普及しているダビンチXiやダビンチ5が多関節アームを複数の小さな切開から挿入するのに対し、ダビンチSPはわずか1か所の切開部からすべての手術器具とカメラを挿入できます。当院では症例に応じて、「低侵襲・狭い部位はSP」「広範囲・複雑な操作はXi」と使い分けています。
人とロボットによる高度医療を提供する
ダビンチSP100例超の実績を誇る
東部病院「ロボット手術センター」の実力
・2019年に手術支援ロボットの世界市場を席捲する米インテュイティブ・サージカル社「ダビンチ」の特許切れを契機に、国内外では多くの企業が手術支援ロボットの導入を進めています。
・国内においては、産業用ロボットを手掛ける川崎重工業と医療機器メーカーのシメックスが共同出資し設立した「メディカロイド社」が2020年8月に厚生労働省から製造販売承認を取得し、国産初となる手術支援ロボット『hinotori』を発売。
・東京工業大学発のスタートアップである『リバーフィールド社』は、ロボットアームの駆動システムに空気圧を使用し、手で触れている感覚を伝える手術支援ロボット『エマロ』を開発。手術支援ロボット産業の市場が拡大しています。
・それに伴い、いままでは限られた病院でしか受けることのできなかったロボット手術も、より多くの医療現場に広まり、患者さんにとって質の高い医療サービスを提供することができるようになりました。
ダビンチ手術実績 2,882件
東部病院のロボット手術センターは、ダビンチSPとダビンチXiを導入し、泌尿器科、外科、呼吸器外科、産婦人科など多岐にわたる領域で手術を実施.
2025年8月現在で2,882件の手術実績があります。また公式キャラクター「ロボてくん」を通じて、ロボット支援手術を身近な治療の選択肢として広める取り組みも行っています。
東部病院ロボット手術支援センター概要
2012年 横浜市で初となる手術支援ロボットダビンチSiを導入
2016年 神奈川県初のダビンチXiにバージョンアップ
2018年 ロボット手術センター開設
2021年 ダビンチXi 2機目導入
2024年 ダビンチSP導入
体 制
• 12名のロボット手術認定医が在籍。そのうちプロクターと呼ばれる指導医が7名。
• 執刀医を支える医療チームを拡充し、各診療科を横断して手術を一元化することで待機時間の短縮を実現。
3つのセンターとの連携で患者さんの予後のQOLも見据えた治療を実現
例えばがんと診断されたら「東部がんセンター」でその時点で考えられる最も効果のある治療法を診療科を限定することなく検討し、「患者支援センター」と連携しながら術前・術中・術後を手厚くサポートしています。
「東部がんセンター」
がんの治療法には、主に外科療法、放射線治療、薬物療法があります。消化器・呼吸器系疾患では内科系・外科系医師によるカンファレンスで患者さんの状態やステージに合わせて治療法を検討。
「患者支援センター」
医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士による手術準備外来では、安心して手術を受けられるよう患者さんの質問に随時お答えしています。
高度急性期病院として最先端の医療を充実させるため、これら3センターの連携により高度医療を推進していきます。
個別説明・体験会のご案内
ダビンチSP実機の見学、操作体験に是非一度お越しください。手術方式の紹介、質疑応答承ります。
対象:メディア関係者の皆様
実施方法:個別に日時を調整し随時対応。
申込方法:当院広報推進室までメールまたはお電話でご連絡ください。
<本件についてのお問い合わせ先>
済生会横浜市東部病院 広報推進室 担当:波多野・荒木・吉村
電話:045-576-3000 〒230-8765 神奈川県横浜市鶴見区下末吉3丁目6-1
Email:koho@tobu.saiseikai.or.jp
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データ提供:Press Walker
【済生会横浜市東部病院】 そんな選択肢があるとは知らなかった! 『ダビンチSP』とは何か低侵襲ロボット支援手術の新潮流をあなたの目で
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